breathdiary

                       

   

道すがら

 

昨日は一日、風もなく暑くも寒くもない 雨の匂いも遠い絶好?の自転車日和でした。

夕方気晴らしに、走ります。左右には田んぼが広がり、遠くには低い連山のなじみの

故郷らしい景色の空間。 住宅地から少し離れれば、こんな広々した人気のない田園風

景と、それを貫く幹線道路を走る車の騒音。 

そして誰も歩いていない道を走る私のチャリです。^^;

 

ほどなく過ぎてもう鳥栖駅の横にある大きなサッカースタジアムが見えてきました。

列車でいくと3つ目という駅なんてチャリでいけば近いものでした。

ショッピングモールに行ってみます。スターバックスが書店内に入っていて、新刊本を

購入前に持ち込んで読めることになっていました。 こういうのは福岡にしかないと思

っていたので うれしくなります。 

2013年4月から佐賀県武雄市は、同市立図書館の運営をカルチュア・コンビニエンス・クラブ(「TSUTAYA」運営企業)に委託すると発表した。図書館が果たしていた従来の業務内容、つまり図書や視聴覚資料の貸し出しの他、雑誌や文具の販売、カフェの設置などを計画しているという。 by DIAMOND ON LINE

 

こんな記事も見つけました。わが町にも出来ることを願いたい。

家路へ帰る頃にはもう夜の帳も下りています。 田んぼの向こうに20階建ての久留米

市役所がニョキッと唐突に伸びて灯りをともしています。道には絶対迷う事ないです。

途中大好きなインド料理店の大きな店舗がありました。 今度はぜひ行かなくちゃ。

適当に道を抜けていると鳥栖小学校の文字が目に入って、 映画『月光の夏』を思い出

しました。観た事はないのですが。

 

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これは、5年位まえに知覧の特攻平和会館を訪ねたときのものです。 飾られているの

は当時 鳥栖国民学校に置かれていたものと同じドイツ製のフッペルというピアノで

す。ここにそのことが語られていました。

 

特操2期の鍋岡弘昭少尉という方がその国民学校でベートーベンの月光を弾いた事がも

とになって、舞台やひとり芝居、そして映画が生まれています。 最初はラジオのドラマで

すが、こんなエピソードがあったそうです。

1990年5月27日深夜、九州朝日放送ラジオスペシャル『ピアノは知っている―あの遠い夏の日―』がオンエアされるやこの番組は各地に大きな反響を巻き起こしました。その夜この番組を聴いていた福岡、佐賀のタクシー運転手たちは涙で前方が霞み、車を止めて「よかラジオがありよるばい!」と無線で報せあい、じっと聴いていました。おかげでその1時間はタクシーがなかなかつかまらなかった程でした。

映画は鳥栖市の小学校で長く教師を勤められた方の思い出話をもとに作られたフィクシ

ョンですが、設定のドラマチックさが相まって、悲惨な戦争への関心を風化させない、

感動的なストーリーのようです。 

 

ふと見た映画がきっかけで太平洋戦争がとても身近に胸にせまって、長崎、広島、靖

国、知覧など、仕事の休みの合間に旅していました。

5、6年前立て続けにそんなテーマの映画が上映されるのを観て涙、涙。

「月光の夏」という映画が作られていたことはそのときに初めて知りました。

 

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展示室内の写真撮影は禁止なので、知覧では、建物外にこんな配慮?が。

建物の外の石碑の中に写真を埋め込んでくれていました。 ここに映っている女性の

方も映画化されていますね。 演じる岸恵子さんが実際に70歳とは思えない

若々しさには脱帽でした。

 

命を捨てるという若者たちの笑顔が信じられないほどに晴れやかな美しさ。展示室内に

あるたくさんのスナップ写真の笑顔には目を奪われてしまいます。そこには胸に詰まっ

た家族への愛しかなかったのでは・・。 その愛のおかげでここまで来られたことを、

夏には思い出すべき日がまた巡ってくるのでした・・。感謝を込めて。