breathdiary

                       

   

■寒い朝

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白い化粧で装った景色を眺めながら仕事場へ向かった。

肌に刺さるような冷たい空気はそう長く続かないとわかって

いるからむしろ新鮮な気分を楽しむだけだ。 今日は祖父の

命日だったから 親のところにある位牌の前に座るべくその

狭いアパートまで行くには気が進まない理由になってしまう。

変な話だが、色々あって、離婚した母の方が父の先祖の位牌を

守っている。 父は大宰府に自分と新しい妻の名前を刻んだ墓を

勝手に建てている。そういう人。

 

橋を渡りながら右側に父親の住む家、左の方に母親の住むのアパートが。

何の因果でしょう。長年住んだ場所が立ち退きになり、母が引越したのは3年前。

思いもかけずにたまたま、こうなって、磁石のようにこのエリアへと

引き寄せられた偶然が不思議。私の住む所とちょうど三角形で結ばれる。