LCCで短い見舞いの旅
2005年に札幌のロイトンホテルでフルートコンベンションというのが
開催されるのを見に行きました。これは2年おきに各地で開かれる、
フルートのお祭りみたいなものです。札幌の前が福岡だったんです。とても
感動したので、次もぜひと札幌へ飛びました。
そして、札幌のあとは、東京でした。それが、2007年のこと。
もう6年も前になるのか・・、その後東京は何度か兄弟に会いに
行くも機会があったのですが、LCCは、成田着だし、早朝便だし、
使うのは難しいと安易に思い込んでしまって、調べることもしないで
過ごしてました。 ジェットスターを利用したことを書いておられた
okkoさんに触発されて、今年初めて、私の場合最安値のエアアジアを
利用して見たのでした。
激しく安い片道5080円。 熊本の阿蘇駅まで鈍行列車で往復するときの金額と同じです・・。
真っ赤な機体には「Now Everybody Can Fly」と書かれています。
ほんと、なけなしの自腹で旅する身にはじ~んと来ます。
奥のほうにかすかに見える横長い建物がマロウドインターナショナル
ホテル成田です。「楽天」のサイトからのプランで二名一室@3000円×2
で利用できました。^^v ジェットスターのクルーの定宿のようでした。
無料シャトルバスに制服姿でつぎつぎ乗り込んできます。
これまで、広告を目にしていたものの、躊躇った理由のもう一つは
ほんとに何もなくて飛ぶのかい? ・・・大丈夫、機内は狭いけど
それなりに新しくてきれいだし、過剰なサービスなど不必要だし。
機体トラブルはどの会社であっても、発生してます。問題点は当日に
そんな場合の振り替えのフライトができるかどうか。残念ながら、
エアアジアが福岡便を日に2本しか飛ばしていないので、朝一便が
欠航となり、次の便も満席で今回、帰るはずの一日が骨休めの時間と化し、
ホテル代のもう一泊分6千円が余計な出費となるはめになりましたが、
払い戻しを受けて、別な会社で飛ぶよりは全然安いわけで・・。
利用するときは、安値の対価として、こんな場合も想定してないと
いけないということでしょうね。 その日のニュースではJALが、
離陸後に不具合で引き返してきて、200名以上の乗客が別の便に乗り換えた
と言ってました。 何気なく聞くニュースもこの時ばかりは、乗客の方たちの
時間のロスと手間と気持ちを想像して、大変だったろうなと感情移入。
今回の機体点検中の不具合は、コックピットの窓の霜取りセンサーに問題が
見つかったからと、説明はすぐにありました。 長く待たされたので、嫌な
予感がしてきました。 待合室のゲートでマイクを持つクルーも乗客の顔を
前にして、欠航を告げる役目。プレッシャーでしょうね。こんなケースには
そうそう当たりたくないので、貴重なひとコマだったとしておきましょう。
今回は、旅行ではなくて、弟のいる会社やマンションを訪ねるためです。
。 それにしても
弟は一ヶ月の入院で済んでよかった。
先月に母を病院へ横浜の義理姉が連れて行ってくれたので、
今度は退院後に私が連れて会いに行きました。
いつも通勤する経路も辿ってみたかったし。母に立派に仕事してる弟の会社を見せ
てあげたかったし。
これまで長い間、何度も不思議な力、不思議な縁が働いて、一度は奪われて、手放
して、失った形になっていた弟をようやっと、取り戻しつつある私たち母、兄弟な
のです。 この怪我のハプニングで私たちが堂々とそばに行くチャンスができまし
た。 私がゆっくり母と会わせたいからと、東京へ連れていこうという予定が2回
めもお流れになっていた矢先のことなのでした。そんなことで、母へ怒りを覚えて
ちょっと切れたりした10日後の出来事でした。
なんだかこれも、不思議な感じです。 お流れだったのは、結局、母と弟双方、複
雑な思いで乗り気ではなかったから。
こんなところに実は、手放しで喜べない葛藤も存在しています。 他にも小さない
ろんなことが、散らばってます。 すこしずつでも整理して、前に進みたい。 そ
んな思いが少しだけ辛かったりしているのです。 もともと、こんな思いを吐き
出したくて使い始めたのが、はてなダイアリー。 でもなかなかうまく書けません。^^;
会社の一階にはショウルームがあって、母と二人でお見学。
ここで本人に会うつもりはなかったのですが、やっぱり、何かに押されるような感
じで、携帯を取り出してしまいました。 去年の3月に会って以来の弟が上の階か
ら降りてきてくれました。 9歳違いの兄に双子のように似てきているので、驚き
ました。母も振り返って兄が来たのかと、固まっています。 実の親子なのに、丁
寧にお辞儀し合う二人・・。
怪我は見た目には目立たないくらい、腫れもなく、仕事中は腕も吊っていません。
駅のホームからの転落は 実に多いと聞きました。泥酔が原因が一番らしいけど、
JRでは防止柵をつける気配もなさそうですね。 肘の骨折で済んだ弟は、
幸運だったというしかない。 目に見えない加護の力にもっと意識を大きく
持ってくれると有難いのです。その延長線上で父への怒りと嫌悪を溶かして欲しい。
まだ、こんなテーマが、私と弟の間で平行線なのです。 他のことでは話していて
とても楽しいのですが、なかなかこのことで、分かり合えるには時間がかかりそう
です。
短い時間の夕食を共にして、見舞いも終わりです。 あまり、なんの役にも立たな
いと言えそうな感じかもしれません。疲れさせてはいけないし。
翌日、母は「はとバス」がいいといっているので、東京駅のドームを抜けて、皇居
側へ出ました。 60分コースでの「はとバス」だと、全く初めて都心へきた人なら楽しめそうですが・・。
途中の通路にはJR職員が作った東京駅の模型や、パネル写真で
駅歴史を紹介するコーナーがありました。
東京駅を設計した辰野金吾氏は佐賀県の出身です。
佐賀の武雄温泉の楼門(1914年上棟)も彼が手がけました。
東京駅のドームに飾られた干支の模様でいくつか、最初からはずされているものが
あり、それがなぜなのか、長い間ミステリーだったといいます。今年になって、
修復中の武雄温泉の楼門で東京駅になかった分の干支がここににあるということ
が判明し、辰野氏の遊び心だったのではないかと、話題になりました。
故郷に錦ならぬ、干支を飾ったようだとは、新聞コラムの言。
新旧のコラボショット
黄色いオープンバスの はとバスです。
いつもと違う目の位置で見る景色に観光気分でしょうかね・・。
今カメラを避けたのではなく、位置を見てるんですよー。 とっても
声が澄んで心地よいガイドさん。
浅草まで回ってもどるだけ・・。
オープンバスからの眺めはまあまあでしたけど、
今年の初めには、真下から見上げたし・・。
おや、中央の古いビルは神谷バーの看板が。ガイドさんは何もないように
スルーしてましたけど、めずらしくないのかな・・。
”電気ブラン”で有名な日本で最初(明治13年)にできたバー。
建物も浅草初のビルだとか。 ずいぶん前ですが、カクテルブックを見てるときに
この店を知りました。
九月本店 大きな店ですね。日本情緒たっぷり。
あれよというまに、スタート地点へ帰ります。
これは、はとバスの高い目線と位置ならではの東京駅ショット↓(大したことない
か・・。\\^^;
八重洲口を出て通りを渡り、東京シャトルという高速バスの
バス停へ向かいます。片道900円で成田空港まで直行。わずか
一時間ほどで到着です。
うっかり、荷物をバスの網棚に忘れてしまいましたが、空港にあるバスカウンタ
ーから電話を入れてもらうと、手元に戻りました。^0^;
翌朝は出発が空振りになり、空港でショップを見たりして、時間をつぶし
それなりのまったりした時間を持てたのも良かったかもしれないです。
チープな旅なのに、ちょっと、外国帰りみたいな気分になってきました。
2泊目の部屋の窓から、ひたすら滑走路の離発着を眺めて、喜んで
る私でした。 アホのように写真のシャッター切ってますが、
アップするのはこのくらいにしておきます。
各国の飛行機ラインナップ・・。
ときおり雨が激しくなりました。
溜まった雨水をが吹き飛ばされてます
滑走路を飛び立つ中国のエアバス
大好きな大韓航空機が降りてきました。
心の片隅に一抹の不安をぬぐいきれぬまま。9月6日 7時05分発は
ちゃんと離陸してくれました。 前日は弟の誕生日でした・・。
下界の曇り空を突き抜けて
しばし、御一緒に空の旅
北極の氷の大地か?
いつでも空の太陽は、こうして変わることなく輝いていること
忘れない!
雲から飛び出した山は、間違いなく富士山ですよねぇ。
雪化粧してないけど、今はこうなんでしょうか・・。
一年中、頂上付近は雪だと思ってました。
空の下も空
山のすそまで、びっしりと田んぼを作っている。自然と共存、一体の
日本が大好き。
山、山、山。 窓にへばりついて、ひたすら、日本を眺めます。
この窪み、かなりの規模のようですが、何かわかりません。
だんだん下界に近づきます。 小さな粒のようにしか見えない、
人間のいる場所。そこには、宇宙と変わらない価値の人の命が
あるんだなと思うと、不思議な気がします。マクロとミクロは
同じ一つのものだと思えてくる。ちょっと、わかりずらいけど・・。\\^^;
この高い位置から死と破壊をもたらす爆弾が振り落とされていったことを思ってしまいました。
そして、空から命を捨てざるを得なかった若者たちのことにも思いが馳せてく
る。この景色をみながら、初めてでしたが。
横道に逸れて、暗い話題にしてしまいましたね。m(_ _)m
福岡空港に到着。 迷彩色のヘリコプターがいました。
また、地面の上で、うろうろする日々にもどります。お付き合い
ありがとうございました。